□作・演出から
タテヨコ企画では、これまでにも世界の名作戯曲をモチーフにした作品作りを行ってきました。『あるサラリーマンの死』(2018)『三人の姉妹たち』(2019年)『誰かの町』(2021)に続く第四弾として本作『リア婆』を上演致します。
不屈の精神で最後まで生き抜いた高齢者が居た。そんな人物についてのあれこれを書き残したいと考えた。
我が道を突き進む老婆。娘たちは表面上仲良くしているが内心思うところがあるようだ。誰からも距離を取られ、まるで裸の王様のような存在。「老害」と言われることなど一顧だにせず、最期まで自分を貫き通す孤高の年長者。彼女を、ここでは「リア婆」と呼ぶことにする。
「リア婆」とは、もちろんシェイクスピアの名作戯曲『リア王』に登場する人物の名前をもじった呼称である。老いた王は娘たちに裏切られ、王位も正気も失い、ボロボロになりながら、それでも荒野を、嵐の中を進んでいく。そんな人物の生き様に重ねるように「リア婆」の人生最後の時間を、哀悼の意を込めて舞台の上に立ち上げる。
この夏、タテヨコ企画がお送りするのは「リア婆」とその親族をめぐる、切なくも情熱あふれる物語です。
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