□作・演出から
気にかけてみると「認知症」という言葉は、日常にたくさんあふれている。映画やドラマなどのフィクションにもよく登場するし、ニュースやドキュメンタリーで取り上げられることも多い。
認知症の家族を持つ方たち向けの市民教室に参加してみた。
病院を受診させるには?症状に対応したらいいのか?介護制度の利用の仕方は?など切実な質問があがっていた。
その声を聞き、僕らの抱いている認知症への知識やイメージがいかに漠然としたものであるかを痛感した。
家族が認知症になる。それは誰にでも起こりうることだ。
その時、家族はどうなるんだろうか?自分はどう思い、どう行動するんだろうか?
そして、もし、その家族が忽然と姿を消してしまったら?
バラバラだった家族がそれぞれの「今までとこれから」に向き合う物語にしようと思う。
書きながら「老い」と「死」、「家族」について考えている。
答えはまだ分からない。答えなど無いのかもしれない。それでも考えないわけにはいかない。
深刻になりそうな題材ではあるがお芝居は楽しく。それを目標に作っていく。
家族と社会と自分について。
少しでも客席の皆さんとその問いを共有出来るような作品にしたいと思う。
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